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【時論】旅行者は増えているのになぜ旅行会社は潰れるのか=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.11.02 13:28
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「面白くて意味がないのは娯楽、つまらなくて意味があるのは仕事、面白さもあって意味もあるのは旅行。だから旅行を先送りする理由があるだろうか」

周辺の人々に旅行を薦める時投げる冗談半分、本当半分のアドバイスだ。だが、事実だ。旅行は人間が作り出した行為のうちで最も大きな満足をあたえるイベントだ。見慣れないことに対するときめきと少しの間の逸脱がもたらる解放感は何とも比べがたい喜びだ。そこにおいしい食べ物と寝心地のいいベッド、素敵な風景が加わる。幸福のすべての要素を備えたようなものだから、季節ごとに海外旅行を楽しむ旅行中毒者になるのもおかしなことではない。このような楽しみのおかげで国内外を旅行する人の数は毎年増えていく。理論的にだけ見るならば旅行業は右肩上がりが続くのが当然だ。

 
ところが、国内旅行業が深刻な危機を迎えている。30年以上航空券販売分野で独歩的地位を享受してきたトップ航空が今月初めに経営悪化を理由に廃業し、いくつかの中小旅行会社も廃業手続きを取った。最近、新聞の紙面を飾った旅行会社は内国人を外国に送る「アウトバウンド」の会社だったが、外国人を誘致する「インバウンド」旅行業の状況も大きく変わらない。政治的な理由で途絶えた中国人は今ようやく徐々に韓国行きの飛行機に乗る準備をしているにすぎない。

一時、韓流のおかげで潮が満ちるよう押し寄せた明洞(ミョンドン)や清潭洞(チョンダムドン)一帯を歩き回った日本のおばさんも、もう通りで見かけるのが容易でない。需要予測を誤った免税店と新築ホテル、大型食堂は予想外の赤字で泣きべそをかいている。韓国政府は雇用創出を叫んでいるが旅行会社では勧告辞職と解雇、買収合併が進行中だ。上場旅行会社の株価はすでに半値以下になった。おかしなことだ。旅行者は増えているのに、旅行会社は潰れて業界は超非常事態だ。

この矛盾の根本原因は何だろうか。旅行業内部の分析はすでに多様に出ている。「時代の流れを読めなかった」「海外巨大資本が進出したためだ」「大企業が路地商圏を侵した」等など。あれこれ言われているが、根本的な敗因は「想像力の不足」ではないかと思う。なぜ韓国のすべてのお祭りの食べ物コーナーではどこでも同じ食べ物を売っているだろうか。アパート団地の青空市場で食べた豚肉バーベキューや甘辛だれの鶏から揚げをあえて南海岸のお祭りで食べる必要はあるのか。

フィリピン・ボラカイやタイ・ピピ島のように観光地全体を全面閉鎖後に昔の姿にリモデリングするのを夢見た地方自治体は韓国に果たしてあるだろうか。なぜ旅行会社は1990年に39万ウォンで売っていたバンコク・パタヤ旅行を30年が過ぎた今でもその価格で売っているのだろうか。ホームショッピングによる価格競争の他に何かを悩んだことがあるだろうか。なぜ海外旅行商品を選ぶ消費者は短い時間でできるだけ多い国を見たがるのか、また、旅行日程表や自由時間の有無よりバーゲン処理の超特価のような低価格の割引旅行の方を好むのか。

想像力は余裕から出る。私たちはとても急いでいる。はやくお金を儲けなければ滅びるような不安感に捕らわれている。この夏ひとシーズン儲けておかなければ飢えてしまうという切迫感のためにぼったくることを当然のように考える。町内が少し知られて観光客が訪れてくると、すぐに価格を上げてサービスの質はお客さんの数と反比例して逆に落ちる。また訪れたい場所として記憶を残すのではなく「どうか二度と来ないでください」と大声を張り上げるようなものだ。黄金の卵を産むガチョウはこのように生まれたばかりで死んでいく。

毎年休暇シーズンと盆正月になるとメディア間違いなく登場する「仁川(インチョン)空港出国者史上最大、観光収支十数年連続赤字」という報道に書かれた「済州道(チェジュド)に行く費用と同じなら東南アジアに行って気楽に遊んでくる」というコメントはただ読んでやり過ごすには示唆するところが大きい。

何年か前、日本・九州旅行に行って立ち寄った山の中のあるお寺で、縁側で誰でも飲めるように用意されている温かい緑茶に出会った。喉が渇いていたところでありがたく飲み、ちょうど通りかかった僧侶に尋ねた。

「なぜお金を取らないのですか」

「こんな遠方までいらして下さったことに対する感謝のしるしです」

想像力はとても小さい心遣いでも出てくる。韓国の地域と韓国の旅行会社にやってくる人に対するありがたみと真正性、それを基本に備えなければどんな対策も効果を発揮しがたい。観光大国として大韓民国も難局に立っている旅行会社も「常連」が必要な状況だ。旅行業界ではこれをリピーターと呼ぶ。常連を呼ぶ想像力、家庭教師でもつけなければならない時だ。

イ・サンホン/本当に良い旅行代表

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