「サムスン物産合併反対」 訴訟の刀抜いたエリオット
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.06.10 11:14
サムスングループと米ヘッジファンドのエリオットマネジメント間の紛争が長期戦の様相を見せている。当初の株価の差益を得て“食い逃げ”するだろうという予想とは異なり、エリオットが訴訟カードを切ったためだ。エリオットは9日、「サムスン物産と第一毛織の合併はサムスン物産株主の利益に反し不法と信じることに変わりはない」としてソウル中央地裁にサムスン物産と理事陣を相手に株主総会決議禁止仮処分訴訟を提起したと明らかにした。サムスン物産は来月17日に臨時株主総会を開き第一毛織との合併を決議する予定だったが、これを裁判所に防いでほしいという主張だ。
これまで金融投資業界ではエリオットの今後の動きで3種類のシナリオを予想した。まずエリオットがサムスン物産臨時株主総会のための株主確定日の6月11日以前までに株式を保有し差益を得て売るシナリオだ。いわゆる“食い逃げ”だ。また、エリオットがサムスン物産の株式を追加で取得し、現在の7.12%から10%以上に増やす方法も提起された。しかし今回の訴訟提起により最初のシナリオの可能性は消えた。2番目も経営参加目的で5%以上の株式を保有した投資家は資本市場法上の冷却規定により株主名簿閉鎖日まで追加で株式を確保できず不可能だ。