放置すれば体制危機、鎮圧すれば「第2の天安門」…習主席の香港ジレンマ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.10.01 10:49
2017年の行政長官選挙をめぐる香港の民主化デモが激化しており習近平中国国家主席がジレンマに陥っている。デモを武力鎮圧すればややもすると「第2の天安門事件」へ飛び火しかねず、自由選挙の要求を聞き入れればデモで中国政府の政策を変えることができるというメッセージを与えリーダーシップに傷がつきかねない。これに対しウォールストリートジャーナルは30日、「習主席が冷酷な選択に直面した」と分析した。
警察の催涙弾と放水に市民が傘で対抗し「傘革命」と呼ばれる香港のデモは、中国政府に敏感な問題を提起した。習主席を含む中国指導部は中国の一地域で発生したデモにしっかりと対処できない場合、他の地域に広がりかねないと懸念する。中国は1997年に英国から主権を返還された香港を統治するため、ひとつの国に資本主義と社会主義体制を共存させる一国二制度を導入した。これは中国が香港だけでなく今後台湾と統一する時も適用される原則だ。香港は一国二制度により中国本土より高い水準の自治と自由を享受してきた。中国指導部は最小限の干渉で国際金融ハブになった香港を中国体制の優越性を示す事例として宣伝した。