【グローバルアイ】韓国企業、初心を忘れるな
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2010.03.15 17:04
「ゼニス・トランス・オーシャニック」。1950年代の米ゼニス社の真空管ラジオだ。 闇市でコメ50釜分でも手に入れるのが難しかった。 これ一つでソウルの市場で影響力が生じたほどだ。 東京はもちろん、遠いハワイからの電波までもとらえたからだ。 李承晩(イ・スンマン)政権称賛一色の国内放送では聞けなかった世界にも接することができた。 しかし伝説のゼニスは95年、LG電子の子会社になった。 LG電子は米国市場ですらもうゼニスというブランドを使わない。 ドラム式洗濯機・システムエアコンなど先端製品のイメージと合わないからだ。 最近、米国の洗濯機・エアコン売り場ではLG電子が常に中心を占めている。
家電事業に一歩遅れて参入した三星(サムスン)グループの李健熙(イ・ゴンヒ)会長は2004年に勝負の賭けに出た。 半導体技術者100人をテレビ事業部に投入した。 そこから平面テレビ「ボルドー」が出てきた。 色相を調節する半導体チップを世界で初めて内蔵したテレビだった。 三星電子はボルドーを前面に出し、06年に世界平面テレビ市場1位になった。