【社説】新型インフルエンザを風邪のように軽くみると大変
世界保健機関(WHO)が新型インフルエンザ(インフルエンザA/H1N1)が類例なく速いスピードで広がっていることを懸念する声明を出した。今まで100カ国から9万4000人以上の患者と400人の死亡者が発生した。過去、インフルエンザウイルスがここまで拡散するのには半年以上かかったのに比べ、今回は6週間もかからなかったという。「追加拡散を到底的に阻めない状況」とし、各国政府に積極的な予防措置を促したマーガレット・チャンWHO事務総長の言葉に耳を傾けるべきだと判断される。
WHOの懸念とは違い、韓国社会は新型インフルエンザの症状が風邪程度と弱く、死亡率が低い点をあげ、大げさには考えない雰囲気だ。しかし油断は禁物なのだ。妊婦やぜんそく、高度肥満など慢性疾患がある患者たちは、重い症状を見せたり、ひどければ死に至ったりすることがあるというのがWHOの警告だ。さらに警戒されるのは変種ウイルスの出現の可能性だ。過去に大流行したインフルエンザの場合、人どうしの転移過程を通じてより強力な形態に再拡散される前例が多かったという。保健専門家たちが北半球に寒風が吹き始める今秋を懸念する理由だ。実際に冬真っ盛りの南米では最近、死亡者と感染者数がどんどん増加している状況だ。