米国の通商政策に責任を持つ米通商代表部(USTR)の次期代表に指名されたロン・カーク元ダラス市長が9日、「韓米自由貿易協定(FTA)を現在の状態では受け入れられない」との考えを示した。カーク氏は上院での批准に関する聴聞会で、「オバマ大統領が指摘してきたように、韓米FTA協定が公正でないということに同意する」と述べ、協定文の手直しを公の場で示唆した。聴聞会で上院財政委員会のボーカス委員長は、「韓国は必ず、月齢に関係なく米国産牛肉を受け入れる策を求めなくてはならないだろう」と述べた。韓米FTA批准と米国産牛肉の月例制限撤廃を関連づけようとする意図を示したものだ。
われわれはすでに妥結した韓米FTAが両国の利益バランスの取れた成功的な協定だと考える。政権が変わるたびにFTAを修正するならば通商協定の安定性を損傷し、国際慣例にもはずれる行為だ。もちろんオバマ政権が自動車分野などに対する追加交渉を提案することはできる。しかし既存の合意を完全に無視する再交渉は無理だ。韓米FTAの骨格をいじってはならないというのがわれわれの立場だ。再度交渉をするとしても、一部条項を調整したり必要な部分に例外条項をつける追加交渉程度にとどめなくてはならないだろう。