法定管理を申請した双竜（サンヨン）自動車の協力メーカーが連鎖倒産の危機にさらされていたが、ひとまず金融機関の協力で一息ついた。

協力メーカーの団体、協同会によると、双竜自動車が１１月に部品代金分として発行した９３３億ウォン（約６０億円）の手形満期日が２９日に回ってきたが、この日午後に銀行が双竜自動車の再建申請を裁判所が受け入れることを条件に資金償還期間を延長した。

協同会のチェ・ビョンフン事務総長は２９日、「銀行が手形の満期を延長したり分割償還できるよう協力し、１次協力メーカー２５０社のうち９９％程度が不渡りの危機を解消したことを把握した」と明らかにした。

これら企業はこの日に納品代金手形９３３億ウォンの満期を迎え、金融機関が買戻しを求めてきたため債務償還方式が調整されなければ破産する恐れがあった。

双竜自動車の協力メーカーはこれまで目立った対策がなかった。オ・ユイン（セミョン企業社長）協同会会長は、「協力メーカーが個別に取引銀行から借り入れするため全力を尽くした。しかし銀行は損害の恐れがあるという理由で煩雑な技術保証と信用保証などを要求し苦しんでいたのが実情だった」と話す。

協力メーカーが連鎖倒産する場合、来月２日に予定されている双竜自動車の工場稼動も不透明になる状況だった。協力メーカーは現金で支払う条件で双竜自動車に部品を納品することで意見がまとまったが、連鎖倒産が起きれば供給に影響を及ぼすことになるためだ。

双竜自動車のチョン・ムヨン広報部長は、「財産保全処分決定が下され債務が凍結された以上、会社レベルでできることはなにもない」としている。