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<取材日記>「国会暴力無神経な韓国に驚いた」

2009.01.08 10:20
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6日午前、ソウル汝矣島国会議事堂内民主党代表室。本会議場占拠座り込みをやめた民主党が記者懇談会を開いた。この席には初めて見る顔があった。フランス日刊紙ル・フェガロ紙の北東アジア通信員レジ・アノ氏(37)だった。日本に13年暮らしているフランス人で、仏語雑誌の編集者としても活動していると言っていた。彼が韓国国会を訪れた理由について知りたいと思った。

「元々は経済危機に対する記事を書こうと韓国へ来た。ところがソウルに来る飛行機の中で国会で議員らがもみあう新聞の写真を目にし、非常に驚いたので記事を書くことにした」

 
彼は通訳とともに国会を訪れていた。国会議事堂を見て、議員たちとメディアが接触する姿も見た。民主党チェ・ジェソンスポークスマンに会ったほか、学生や市民たちの話も聞いたという。彼の下した結論はこうだった。「韓国は成熟した民主主義社会と見るにはあまりに分裂している」

彼はまず韓国の状況は非常におもしろかったと言った。日本やフランスでは見られない物理的なけんかをするのが不思議だったというのだ。けんかに価値を付与する姿も彼の目には独特に見えた。「フランスでは議員たち同士で意見が違えば何時間も討論をする。各種法と制度、機関があるのに物理的なけんかをする必要があるか」

といえども彼は韓国の民主主義が躍動的だという点は肯定的に評価した。「成熟していないが、少なくとも民主主義が活気に満ちているようだ。日本の民主主義は輸入した制度のように静寂だ」

しかし彼は付け加えた。「でも“けんか”は国会と政治家たちにだけ限定されているようだ。学生たちや労働者たちは関心もない様子だった。国家全体でも国民は経済危機にどう対処するのかが主な関心事だった」

6日、国会は3党院内代表会談で20日ぶりの正常化に向けたお膳立ては調った。しかし異邦人の目に刻印された分裂、かつ暴力的、未成熟民主主義の国のイメージを消すには力不足なようだ。韓国政治が分裂を縫合して経済危機克服に力を合わせる成熟した姿を見せる機会はまだ残っている。外国人にきちんと見せるためではなく、国民がそれを望んでいるからだ。国会は今日も開かれる。



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