【社説】一息ついた通貨危機…これからは国内市場の安定を
韓国銀行が米連邦準備制度理事会(FRB)と通貨スワップ協定を締結したことは本当によいことだ。300億ドルの効果はすぐ市場に現れた。ウォンが上がり株価も急騰した。今回の協定により外貨準備高に対する疑心は消え去り、韓国経済の基礎的条件(ファンダメンタルズ)は国際的に認められた。事実上、国の債務不履行(デフォルト)と通貨危機の悪夢はさっぱりと整理されたことになる。これまでの困難な水面下での交渉を成功させた韓国銀行と企画財政部の労苦に拍手を送りたい。米国も同盟国の苦しみにそっぽを向かなかった。われわれは通貨スワップを通じて韓米同盟の意味を再発見した。
しかしまだ緊張を緩めるときではない。どこからどのような突発変数が飛び出すか分からない薄氷だ。政府は余勢を駆って日本・中国との通貨スワップ限度を拡大することに力を入れるべきだ。チェンマイ・イニシアチブを基にアジア各国が進めている域内共同基金の設立計画も遅滞なく進めなくてはならない。われわれはこの1カ月間に韓国経済が外部からの衝撃にどれだけ弱いのかを実感した。どの国よりも対外取引の割合が高いだけに、しっかりとした安全装置を二重、三重にも設けなければならない。