「ゴールにも意欲を見せなければ。積極的にシュートも打つ」。

朴智星（パク・チソン、２７、マンチェスター・ユナイテッド）が‘変化’を宣言した。 献身と譲歩だけでは‘弱肉強食のジャングル’で生き残るのは難しい、という危機感を感じたようだった。

３日午前（日本時間）、英マンチェスター付近のキャリントン練習場で会った朴智星は「‘エネルギーがあふれる’‘頑張って走る’という現地メディアの評価も良いが、よりよい未来のためにはゴールという強力な武器が必要だ」と語った。

「早く決断できず、思い切った態度をとれなかった点を反省する。 果敢になれず惰弱だとみられやすい譲歩よりも、‘自分がやる’という姿勢で臨む」と力強く語った。

◆ゴールに意欲見せる＝朴智星は先月２８日のボルトン戦でも「最後までよく走った」という好意的な評価を受けた。 しかし「単独ドリブルからシュートを打てずにパスした場面は疑問」という反応も多かった。

朴智星に「ゴール前ではもっと個人プレーをしてもいいのでは」と尋ねた。 朴智星は「その間どのようにすればチャンスを作ることができ、どんな判断をすればゴールにつながる確率が高いかを考えてきた。 しかしその結果は良くはなかった。 時々自分の判断が間違っていると感じる」と反省した。

朴智星は「自ら変化すべきだと考えている。 またその場面を見ながら‘次はこういうプレーはやめよう’と誓う」と話した。 さらに「今はゴールに対して意欲も出し、チャンスが来れば果敢にシュートもしなければ」と強調した。 朴智星は「（自分のゴール欲は）個人プレーをするというよりも、もう少しシュートタイミングを早く判断し、シュート状況でもっと自信を持つべきだという意味だ」と説明した。

◆ＣＬ決勝戦に必ず行く＝朴智星が考えを変えた決定的なきっかけは、５月に行われたチェルシーとの欧州サッカー連盟（ＵＥＦＡ）チャンピオンズリーグ決勝戦でメンバー入りできなかった時だった。 朴智星は「（ゴールを決める）能力を見せれば、二度と欠場を経験することはないだろう」と語った。 表情には出さなかったが、観客席から他の選手が決勝戦の舞台で活躍する姿を見ながら覚悟を決めたのかもしれない。 朴智星は「マンＵでより大きな未来を眺めている」とし「一度チャンスを逃したのでまた（チャンピオンズリーグ決勝戦に）行ってプレーしたい」と意気込みを見せた。

◆韓国サッカーは危機だが、乗り越えられる＝極度の不振に陥った韓国サッカーについて、朴智星は「明らかに危機だ。 しかし韓国サッカーは困難を克服できるはずだ」と楽観した。 また「‘自分が行けば変わる’という負担感がないことはない」としながらも「それだけ期待される選手に成長できてうれしい。 勝利で示したい」と約束した。

朴智星は１５日にソウルで行われる２０１０南アフリカワールドカップ（Ｗ杯）アジア最終予選第２戦、アラブ首長国連邦（ＵＡＥ）の予備メンバー３０人に含まれた。 朴智星は「重要なのはチームが勝つことなので、代表チームの一員として自分に任された役割を果たしたい」とし、後輩がやりやすい雰囲気を作り、チーム全体の士気を高めたい」と語った。 朴智星は代表チーム合流のため６日に帰国する。