小泉純一郎元首相（６６）が政界を引退する考えを伝えたと日本の各メディアが２５日、報じた。

ＮＨＫは、関係者の言葉として、この日開かれた後援会の会合で小泉元首相が「１１月初めに予想される次の衆議院選挙には立候補しないという意向を明らかにした」と伝えた。

また、同夜、地方区・神奈川横須賀市内の事務所前で小泉氏は、報道陣の「政界を引退するのか」という問いかけに２回うなずいた。小泉氏の政界引退は麻生太郎氏の首相指名から１日後に表明されたものであることから、関心を集めている。

朝日新聞は「小泉氏が今回の自民党総裁選で支持した小池百合子元防衛相が麻生首相に敗北し、党内で、自身が首相時代にスタートさせた構造改革をめぐる非難が強まる中、引退を決心したようだ」という見方を示した。

０１年４月から０６年９月まで首相を歴任した小泉氏は政権党・自民党への構造改革を唱え、大衆から人気を得た。首相を辞任後も総裁選への出馬を要請されるほど党内で強く支持されていた。朝日新聞は「小泉氏の政界引退は政界再編の中核になる」という見方を示した上で「総選挙後の政局にも影響を及ぼすだろう」と報じている。