２００６年６月２２日、韓国のトランスジェンダー（性転換者）にとって新境地が開かれた。

最高裁が性転換手術を受けたＡ氏の戸籍訂正を認める判決を初めて下したからだ。

Ａ氏は女性から男性になる性転換手術を受けた後「戸籍の性別欄を訂正してほしい」と申請していた。

これを含め、最高裁が韓国社会に大変革をもたらした“時代の判決”候補１４を選定した。

最高裁は近い将来、この中から１２件を選んで２６日に開館する裁判所展示館に掲示する方針だと１６日、明らかにした。これは建国６０周年を記念するものであり、最高裁の関係者は「時代的に意味があって最高裁に見学に訪れる人々が理解しやすい判決を基準として候補を選んだ」と話した。

女性を一族の構成員と認めた２００５年７月２１日の判決も時代の判決の候補に挙げられた。この判決前まで成人男子でなければ一族の一員として認められなかった。

“成功したクーデター”も刑事処罰の対象になると判決した全斗煥（チョン・ドゥファン）、盧泰愚（ノ・テウ）元大統領内乱事件も含まれている。最高裁は１９９７年４月１７日、「軍事反乱と内乱を通じ、暴力で国家機関の権能行使を不可能にし、政権を掌握した」として全、盧元大統領にそれぞれ無期懲役と懲役１７年の有罪を確定した。

候補に挙がった昨年の判決（３件）のうち２件はインターネットと関連がある。インターネット掲示文による名誉毀損事件およびソリバダ（ｓｏｒｉｂａｄａ）の著作権法違反の事件だ。最高裁は昨年１２月、インターネットユーザーが音楽を無料で利用できるようにしたソリバダの行為に対し、有罪を言い渡した。この判決はインターネット著作権違反の問題に対する指針になっている。最高裁は当時「インターネットを通じて音楽ファイルを互いに複製、交換する行為は音盤の著作権などの権利を侵害する行為だ」という判決を下した。