ソウル江西区（カンソグ）の３０００億ウォン台の資産家ソン氏（６７）殺害を請け負わせた容疑で拘束起訴されたソウル市議員のキム・ヒョンシク被告（４４）に無期懲役が宣告された。

ソウル南部地方裁判所刑事１１部は、２７日に開かれた裁判員裁判で、キム被告に対して殺人教唆容疑を適用して無期懲役を宣告した。共犯として一緒に起訴されたキム被告の友人ペン被告（４４）については、殺人容疑で懲役２５年が宣告された。キム被告は、２０１０年から２０１１年にかけて、資産家のソン氏から不動産用途変更のためのロビー資金名目で５億２０００万ウォン（約５３４０万円）を受け取っていたが、その後ソン氏から金品授受の事実を暴露するという圧迫を受け、今年３月にペン被告にソン氏を殺害させた容疑で７月に拘束起訴された。

裁判所は「キム被告は市議員としてソン氏から用途変更の要請と金銭を受け取ったが、この要請の実行が無理だと分かると殺人を教唆した」とし「金銭を受け取ったことだけでも非難の可能性が大きいのに、殺人を教唆するとは想像を絶することで許すまじきこと」と明らかにした。続いて「２年かけてペン被告を圧迫し、犯行を悔いないまま（ペン被告に）自殺まで要求した」とし「その過ちに相当する重刑を宣告すべきだと判断される」と付け加えた。この裁判に参加した陪審員９人は全員一致で有罪評決を下した。５人が無期懲役、２人が死刑、１人が懲役３０年、残りの１人が懲役２０年という意見を出した。

裁判所は一般裁判で審理したペン被告については「殺人要請を受けたとしても断固として拒否し、キム被告の誤った考えを正そうとすべきだったがそうはしなかった」とし「犯行動機や過程、手段・方法、被害者の苦痛と照らし合わせてみる時、重刑を下さなくてはならない」と明らかにした。キム被告は宣告が下されると硬い表情でうな垂れた。ペン被告も頭を下げたまま微動だにしなかった。


資産家殺人事件のソウル市議員に無期懲役…裁判員全員「有罪を」（２）