【コラム】北朝鮮漁船相次ぐ漂流…金正恩による「漁業速度戦」のため(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.06.24 15:43
ともかく金正恩の訪問後、この冷凍施設は「1月8日水産事業所」に様変わりした。最新船舶と冷凍倉庫、数百メートルの埠頭などを備えた現代的施設だ。金正恩が自分の誕生日を取って工場の名前をつけたことから格別の関心が伺える。4月30日に操業式を行った翌日、労働新聞は「最高司令官が提示した漁獲量目標を必ず遂行する海の漁労決死隊になろう」と強調する。ここまでくると、なぜ無茶な出漁が行われエンジン故障と漂流につながったのかという説明がつく。事実、北朝鮮住民が乗った船舶は1トン未満の古い木船がほとんどだ。救助の後、船舶を韓国艦艇につないで曳行すると浸水したり壊れたりする場合が少なくないという。
救助された北朝鮮住民は宿泊可能な保安施設に滞在して関係当局の調査を受ける。冷戦時期に体制対決をしていた時は亡命を説得する作業もあったという。韓国体制の発展の姿を見せる映像・資料を強制的に見せたり、デパートやビルの森を見学させたりした後、北朝鮮の宣伝が偽りだと悟らせるやり方だろう。しかし、最近は本人の意志を尊重するという。