ロシアに帰化したショートトラック選手のヴィクトル・アン（韓国名アン・ヒョンス）がロシアでの選手生活をたたんで韓国に戻る計画だと知らされた。

インテルファクス通信によれば、ロシア氷上連盟のアレクサンドル・ゴルシコフ会長は５日（現地時間）、アンが選手生活をやめて個人的な理由でロシアを離れると明らかにした。

ゴルシコフ会長は「残念ながらヴィクトル・アンが経歴を終えた」としながら「家庭事情上、ロシアに残らないだろう。子供を韓国で育てたがっている」と伝えた。

さらに「ロシア氷上連盟はヴィクトル・アンがロシアのショートトラックに寄与した功労に感謝する」としながら「人生は変わるもので、いつか（ヴィクトル・アンと）また協力することを排除していない」と付け加えた。

ヴィクトル・アンは、２００６年トリノオリンピック（五輪）ショートトラック３冠となり、２００３年から２００７年まで世界選手権で男子５連覇を達成した韓国ショートトラックの看板だった。だが、派閥問題で２０１１年、突然ロシアに帰化した。ロシアの市民権を取得したアンは韓国国籍を失った。

ロシア氷上競技連盟は莫大な支援と引退後の進路まで約束した。ヴィクトル・アンは２０１４ソチ五輪で金メダル３個（５００メートル・１０００メートル・５０００メートルリレー）、銅メダル１個（１５００メートル）を「新しい祖国」のロシアに抱かせた。

派手に復活したアンは今年２月、平昌（ピョンチャン）五輪で７回目の金メダルに挑む計画だったが挫折した。ロシアの組織的ドーピングスキャンダルにかかわり、個人資格でも平昌に行くことができなかった。

アンは禁止薬品を服用したことがないとして国際オリンピック委員会（ＩＯＣ）に抗議したが、受け入れられなかった。