【時論】北核挑発強硬対応の罠(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.03.14 10:45
二つ目の懸念は、韓国の強硬な注文が予期しない事態を大きくする可能性があるということだ。万一、米国が状況に引っ張られて軍事オプションまで考慮することになれば、それは韓国が考えた制裁の圧迫を大きく越えることになる。1994年の第1次核危機の時、韓国は米国に強硬策を注文しておきながら、いざ米国が軍事オプションを考慮すると、強く引き止めで急旋回したことがある。特に、トランプ政府の測定不可能性も勘案して米国をあおるようなことに対して慎重にならなければならない。
これに関連し、再考するべき問題が金正男の暗殺だ。この事件は北朝鮮が繰り広げてきた北核ゲームとは別の突出事案のように映る。それが金正恩(キム・ジョンウン)の指示によるものなのか、忠誠競争のためなのかは分からないが、少なくとも北核に関連した対米・対南戦術の一部ではない。もちろんこの事件が北朝鮮のテロで、化学武器禁止という名分上深刻な問題だが、これを北核強硬ドライブに落とし込むことが現実的かどうかは疑問だ。北朝鮮がテロの帽子を再びかぶれば、外交が作動する空間は相当期間失われるおそれがある。