【コラム】ローンスターとの悪縁から学ぶ点=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.05.22 14:27
高い代価を支払っても教訓を得ればプラスになることもある。しかし国内の世論は依然として“食い逃げ”トラウマに苦しんでいる。空腹は我慢できても腹痛(嫉妬)は我慢できないという情緒は国内企業にはまだしも外国企業には通用しない。冷厳なこの現実を忘却すれば、韓国政府はまたいつ投資家・国家間訴訟(ISD)の犠牲になるか分からない。
さらに当初ローンスターを呼び入れたのは他でもない外換銀行だ。2003年に外換銀行が売りに出た時、国内の銀行は断った。現代・大宇建設とハイニックスの問題にカード大乱まで重なったからだ。98年の通貨危機当時に抱え込んだ不振銀行の収拾に苦しんできた国内の銀行としては、外換銀行にまで手を回す余力がなかった。お金を返せなければ肉1ポンドを切るという「身体放棄覚書」をシャイロックに書いたヴェニスの商人アントニオの状況がまさに外換銀行だった。