【取材日記】偽ニュースは麻薬だ=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.02.14 16:29
ソウル広場(市庁前広場)で開かれた「太極旗(韓国の国旗)集会」で配布される印刷物にはこのような主張が決まって登場する。「タブレットPCの操作がなかったとすれば弾劾もなかった」。「操作」を前提にした新聞記事形式の内容は参加者には真実として受け止められる。検察と特別検察官の捜査を通じて「タブレットPCは崔順実(チェ・スンシル)被告のもの」という発表があった事実は無視される。「報道機関と特検・検察が共謀した」という主張も事実に化ける。こうした「偽ニュース」は広場で真理として流通する。
似た状況が2008年のBSE(牛海綿状脳症)ろうそく集会、2010年の韓国哨戒艦「天安」爆沈事件でもあった。根拠のない噂は政府機関の解明とすでに確認された報道を圧倒したりもした。結局、その隔たりは大きな社会的費用を支払わせ、漠然とした疑問を残した。新聞の紙面の形態を借りた印刷物はこれまでの報道内容を侮蔑している。