【噴水台】ノリゲ、クェブルノリゲ…慰安婦映画『鬼郷』を観て
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.03.03 09:54
映画を見てクェブルを知るようになった。日帝強制占領期間の慰安婦女性たちの魂を2016年春に呼び出した『鬼郷』で最も目についたのがクェブルだった。略してクェブル、いわゆるクェブルノリゲ(主に子供たちの服につけた装飾品)だ。「皇軍(日本軍)のためにメス犬」に転落した私たちのお母さんやおばあさんの泣き叫ぶ声に怒りが込み上げたが、クェブルノリゲのおかげでかっとなった怒りをしずめ、新しい力を見出すことができた。日帝の蛮行に対する糾弾を乗り越え、私たちの今日を振り返るムチとなった。それが映画、芸術の役割だろう。
ノリゲ--。私たちのお母さんが好んで使っていた装身具だ。チョゴリの結びひもやスカートの腰につけた。古くから韓服におしゃれを加味するアクセサリーとして広く愛された。ノリゲにも「区別」があった。身分・階層によって素材・大きさで違いが生まれた。その中でクェブルノリゲは庶民が愛用していた。主に子供たちがつけていた。お金持ちの家の奥様の韓服を作り、残った切れ端で三角模様を作り、その中に綿を入れて色のついた糸で締め切った。火・水・風の3災を食い止め、悪い気をはね除ける壁邪の機能がある。