【社説】MERS過敏反応が経済ショックを拡大している=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.06.12 14:51
煙だけが見えている状況で、みんな「火事だ!」と大騒ぎし、一斉に狭い出口に向かう姿だ。中東呼吸器症候群(MERS)に対する過敏反応がそうだ。経済に及ぼす衝撃が大きいのは、我々が自ら恐怖の雰囲気を作った結果にほかならない。消費の委縮が深刻だ。今月7日までの統計を見ると、前年同期比でデパートの売り上げは17%、映画観覧客は55%も減った。プロ野球の観客(-39%)、遊園地の入場者(-60%)、博物館の観覧客(-82%)も大きく減少した。セウォル号事故当時よりはるかに多い。
警戒心や体系的な対応要求レベルを越え、興奮心理を刺激し、恐怖感を作ろうという試みまで横行するのが、我々の社会の素顔だ。自虐的に自ら内需を破壊するこうした「恐ろしい国」に中国の観光客は来ないだろう。今月だけでも韓国旅行をキャンセルした中国人観光客は10万人にのぼるという見方も出ている。そうでなくても日本に観光客を奪われているところに、MERS事態が油を注ぐ格好だ。