大韓民国が強国として跳躍していくための次なる成長モデルとして“ドイツ”を提示した本が出版された。キム・テクファン京畿（キョンギ）大教授（言論メディア学科）が執筆した 『ＮＥＸＴ　ＫＯＲＥＡ』（メディチ）だ。著者がドイツを次のモデルとして見る理由は、歴史の類似性や国民性のためだ。韓国とドイツは分断という痛みを経験し、急速な経済成長を遂げた点が似ている。

しかし著者は「韓国が成長の後遺症を患っている一方、ドイツは平和統一の試練を乗り越え、世界経済危機の中でも量的かつ質的な成長を続けている」と判断した。

著者は「大韓民国は‘アジアのドイツ’を越える強国に飛躍できる」と強調する。筆者は「ドイツに召命意識があるなら、大韓民国には興趣意識がある」と話す。没頭しながらドイツの炭鉱、中東とアフリカの猛暑の砂漠、シベリアの酷寒で熱心に働く精神をいう。これを通じて最短期間で経済の奇跡を達成した。

責任ある一流指導者、敗者復活が可能な合理的な社会経済システムさえ整えば、大韓民国は強国に飛躍すると著者は確信している。自由競争社会だが、共同体の価値を守り、創意的であり、伝統を尊重する国、世界的な競争力を備えたが、弱者を包容して配慮する国、多数が豊かで幸せな国！ドイツの経験と教訓を通じて、大韓民国の未来の道を探しに出たのだ。

メディア専門記者出身の著者が、アカデミズムとジャーナリズムの要素を結合させて叙述しているところが特徴だ。

もくじ

序文－われわれが夢見る国、その強さとさらなる幸福の秘訣

第１章－程度の政治（責任ある一流政治として、保守は共同体価値・進歩は新成長動力）

第２章－公平な教育（入試地獄・大学入学金・課外がない“３無”の国として誰にでも機会を）

第３章－産業の競争力（パワーは堅実な中小企業と平等な労使関係、透明な経営で）

第４章－民生政策（反インフレ、物価安定、庶民を最優先する政策）

第５章－福祉連帯（社会セーフティーネットが改革を導き、敗者復活戦を作る）

第６章－互恵外交（反省する大人の姿で中長期的でＷｉｎ－Ｗｉｎの国際関係）

第７章－統一のミラクル（新成長動力だけで文化の新ルネッサンスの花を咲かせる祝福として）

第８章－最高の職業人（一発主義を夢見ず、職業を天職として楽しむ）

第９章－国民ＤＮＡ（召命と創造意識で武装された合理的な社会）