「技術はすでに開発されている。しかし規制のために…」。２００９年、韓国国内のある携帯電話会社は長い期間の研究開発の末、腕時計型のスマートフォンを出した。映像通話まで可能な世界最初の製品だったが、国内ではなく欧州市場で先に出すしかなかった。使用者情報を入れた「ＵＳＩＭ」規制のためだった。

未来創造科学部は携帯電話の利用者がＵＳＩＭだけを変えて差し込む形で移動通信会社を変更して使用できるようにした。携帯電話の利用者が自分の好みに合う通信会社を簡単に選べるようにしたのだ。しかし市場がスマートフォンからスマートウォッチのような形態に移り、この条項は新市場の開拓を妨げる規制に急変した。スマートウォッチはほとんど横ｘ縦２．５センチの大きさであり、ここにＵＳＩＭを着脱するにはデザインと設計の制約が伴う。携帯電話と連係させなくても通話できるスマートウォッチがまだ韓国国内で出ていない理由でもある。

市場調査機関ストラテジー・アナリティクス（ＳＡ）によると、世界スマートウォッチ市場は２０１３年の１００万個規模から２０１７年には５５１０万個に急増する見込みだ。アップルが今年１０月に２００－３００ドルの「ｉＷａｔｃｈ」を発売する予定であるうえ、スマートフォン市場で遅れをとるソニーまでがスマートウォッチを出している。焦るのは韓国企業だ。業界関係者は「ウェアラブル機器限定でもＵＳＩＭを装着して出せるよう制度を変えてほしい」と訴えた。


「スマートウォッチ」阻む韓国のＵＳＩＭ規制、新経済チームが緩和を（２）