【時論】「27センチの寄生虫」が見せた北朝鮮の保健の現実研究しなくては(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.12.13 09:29
90年代に入り製薬工場の水、電気、エネルギー事情から回虫薬の製造が難しくなり、回虫薬の不足からサントニンを含むヨモギが乾燥状態で供給された。保健従事者は担当区域内に出て行きヨモギを煎じて供給しなければならなかった。そうした困難から未供給事態が生じ、その後3年余りにわたりこうした乾燥ヨモギの供給すらなくなったりもした。
そうするうちに98年夏に思いがけず国連薬品視察団とともに国連の薬品が到着した。乾いた砂漠のオアシスだった。供給された薬品のうち寄生虫薬のメベンダゾールは効果が卓越していた。これには病院でも病院スタッフと家族にだけ家族の数に基づいて配給するハプニングも起きた。最近の北朝鮮内部消息筋によると70~80年代の周期的で規則的な保健従事者の寄生虫撲滅戦闘意識はほとんど消えたという話だ。統制的で強圧的な寄生虫事業が自家化されたため一食の食事よりも寄生虫薬の購入と服用に気を使ったりはしないものと考えられる。北朝鮮で寄生虫の蔓延はきのうきょう、そして特定個人の事例に限定されるものではない。苦難の行軍が生んだ産物だ。慢性的で不十分な統制状況が北朝鮮兵士の体内で寄生虫数十匹を育てたのだ。