実用性から美しさまで、これが朝鮮工芸
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.12.12 18:25
兮谷(ヘゴク)・崔淳雨(チェ・スンウ)先生(1916~84)は、韓国の伝統美術の美しさを探り、それを書き残すために生まれてきたような人物だ。1994年、初版が出版されてから、ベストセラーとして読まれている『無量壽殿の洞張り柱に背をもたせ』の一節から韓国伝統美に対する彼の限りない愛と深い理解を垣間見ることができる。「たまたま一点の俗気もない、心が晴れ晴れとするような絵に出会うと、まるで額に一発食らったかのように心の中で『おおお』と叫ぶ時がある」。
崔淳雨先生は名品を判断する目だけでなく、庶民の暮らしに根差した生活用品を見極められる優れた見識をもっていた。彼が国立中央博物館長として務めていた1975年、光復(解放)30周年を迎えて企画した「韓国民芸美術大展」は、韓国工芸の優れた美意識を再発見した記念すべき展示として今も伝えられている。ガナ文化財団(GANA FOUNDATION)は、崔淳雨先生誕生100周年を記念して41年前の精神を継承する「朝鮮工芸の美しさ」展を開催した。龍仁(ヨンイン)大学のパク・ヨンギュ名誉教授が総括し、約10人の個人所蔵家が出品した463種類・656点を舍廊房・閨房・厨房など生活空間別に展示した。