【コラム】韓国の「カナダ・グース」の熱風が見せたもの
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.12.12 13:19
「訂正します」とでもしなければならない事態だ。ちょうど1カ月前に書いたコラムで私は、あまりにも近頃90年代の歌や映画が再流行しているというが、ファッションではそんなことはないと予測した。したがってイーストバック・リュックサック、ドクターマーティン・ウォーカー、ゲス・GV2ジーンズのように、誰もかれもが同じ輸入ブランドを選び、これを同じようにコピーした商品が大手を広げる時代は過去の追憶に過ぎないと大言壮語した。それは好みもなしにほかの人々に追従しておしゃれをしていた90年代の「ファッション開発途上国」で広がることであり、ファッション韓流を夢見て世界の舞台に出て行こうとする韓国ファッションの地位とは合わないという根拠を当てた。
ところが完ぺきな誤報であった。この頃の「カナダ・グース」の熱風を見れば分かる。名前のとおりカナダのブランドであるこのパッディングは、マイナス30度の極寒も克服できる防寒服というマーケティングのおかげで1着100万ウォン(約9万7000円)を軽く超える価格でも人気を呼んでいる。3週間前、大型マートのセールが大変な混雑になる時から兆しが見えると、国内物量が消耗する速度ぐらいに「カナダ・グース」を買い求める姿がさらに必死の形相になりつつある。インターネットでの直接購買や共同購買はあたりまえで、カナダに住む親戚・友人に送ってほしいと頼む人などが出ているという話が次から次へと聞こえてくる。その渦中に、中高生の間では、(家計を圧迫して)親の腰を曲げる「新背筋ブレーカー」として登場し、実際ある母親からは息子がデモをするようにこの寒波にコートなしで登校するので買わずにはいられないという悩みも聞いた。