円安に伴う韓国の輸出競争力低下現象が今後２～３年間続くという予想が出てきた。

韓国経済研究院（以下、韓経研）は２９日、アジア金融学会と共同で全経連会館カンファレンスセンターでセミナー「超円安の展望と影響および対応課題」を開き、円安への対応策などについて意見を交わした。

韓経研院長は開会の挨拶を通じて「漸進的な米国利上げと円安について考慮すると、今後２年ないし３年間は円安が持続し、これによってウォン円為替レートの下落も長期化する展望だ」とし「為替レートの下落が持続すれば韓国の輸出に大きな打撃が及ぶ可能性があり、ともすると１９９７年や２００８年の金融危機が再現するおそれがある」と明らかにした。

同日、発表者として壇上に上がったある研究委員は、下半期中に１００円＝８００ウォン台中盤まで下落し、輸出と成長に大きな打撃が及ぶことが予想されるとした。

これに対する対応策として、▼無分別な資本流入に対するマクロ健全性の規制▼秩序ある外国為替市場への介入▼前向的な金利為替レート財政政策（３０兆ウォン規模の韓国型ニューディール政策と量的緩和政策を組み合わせたもの）の運用▼不況型黒字の矯正に向けた内需興し▼適切な為替レート制度の摸索▼ウォンの国際化▼外国為替市場の育成と多様化▼国際金融外交の強化－－などを提示した。