北核問題は今年８月２５日の南北共同声明文発表以降に開かれている新南北時代の暗礁だ。

専門家は「南北関係の発展努力も、結局、核問題の解決が並行された時に一層弾みをつけることができる」（ユ・ソンオク国家安保戦略研究院長）と話す。国家情報院傘下の国家安保戦略研究院と米国ヘリテージ財団が「北核問題解決のための新しい代案の摸索」をテーマに２８日に開いた学術会議で多彩な解決法が提案された。

高麗（コリョ）大国際大学院キム・ソンハン教授は「６カ国協議に勝る代案がない以上、これが最後という考えで北朝鮮に『６カ国－４カ国（韓国、米国、中国、北朝鮮）会談の並行開催』を提案する必要がある」と話した。

北核問題を扱う６カ国協議と朝米関係の正常化などを含めて既存の休戦体制を恒久的平和体制に変える４か国会談を同時に推進しようという意味だ。ただ、キム教授は「北朝鮮の秘密核開発が発覚したり北朝鮮が合意に違反する場合、制裁を再び加えるスナップバック（ｓｎａｐｂａｃｋ、貿易用語で特典関税撤廃措置）が含まれなければならない」とし「北朝鮮が６カ国－４カ国の並行提案を拒否して核実験などを進める場合、以前とは次元の違う制裁ができるように米国や中国などと合意しなければならない」とした。

北朝鮮に対する制裁を今よりも強化すべきだという主張も出た。ヘリテージ財団ブルース・クリンナー専任研究員は「間違った迷信がバラク・オバマ大統領の対北朝鮮政策における最も大きな失敗」と述べた。クリンナー氏は▼制裁では北朝鮮のように孤立した国家に影響を与えることはできない▼米国にはこれ以上北朝鮮に加える制裁がない▼中国は選択的金融制裁に賛成しない－－などを対北朝鮮制裁に対する「迷信」に挙げた。

クリンナー氏は「バンコ・デルタ・アジア（ＢＤＡ）の場合、北朝鮮交渉団関係者が『あなたが、結局、われわれに被害を与える方法を見つけ出してしまった』と認めるほど効果的な制裁措置だったが、これを断念したのは失敗だった」と指摘した。ＢＤＡ制裁は２００５年９月、米国財務省がＢＤＡに預けられていた２５００万ドルの北朝鮮資金を凍結させた措置だ。

国家安保戦略研究院のキム・グァンジン研究委員は「すべての北朝鮮人・銀行・機関が１万ドル以上の現金取引を行う場合、該当金融機関の取引内訳を検討するなどの制裁が必要」とし「北朝鮮でユーロ・人民元などの使用頻度が高まっている以上、貨幣取引に対する統制をこれらの貨幣にも拡大すべき」と話した。

ソウル大チョン・ジェソン教授（政治外交学）は「北朝鮮は内部変数のために非核化のための努力をしないでおり、周辺国は現状維持を優先している」とし「圧迫と対話のツートラックを維持するものの双方共に強化することが一つの方法」と分析した。

北核６カ国協議の韓国側首席代表である黄浚局（ファン・ジュングク）外交部韓半島平和交渉本部長は、基調演説で「今回の北朝鮮の挑発と南北高位当局者接触を通じて韓中関係および朝中関係の変化が如実に表れた」と話した。また「韓米同盟は強力で、中国は北朝鮮の挑発には肩入れしないだろう」と述べた。