沿海州に開城工業団地のようなユーラシア経済協力体制作ろう…それが韓半島平和を求める道(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.08.30 13:13
極東ロシアの沿海州は渤海(698~926)の故土だった。そのためこの地域は現在のわれわれとは生命線としてつながっている。クラスキノを中心にした沿海州は1860年代に朝鮮関北地方の貧しい農民が最初に朝鮮とロシアの国境を越えて新たな生活の場所に定めた土地だ。そのためこの地域にはわれわれの深い恨がこもっている。20世紀初めに国を日本に奪われてから、この地域は安重根(アン・ジュングン)義士のような独立志士が指を切る「断指同盟」までしながら抗日独立運動を企画し展開した、わが民族の意気が満ちている舞台だ。沿海州を踏み台としてアジア・太平洋進出を狙う現在のロシアは重い地政学的要素として韓半島(朝鮮半島)情勢に作用する。韓半島の28倍にもなる極東シベリアは、いつかは現実になる経済のブルーオーシャンだ。われわれの過去であり、現在と未来が重なる極東シベリアを抜いて韓半島の平和と繁栄を語ることはできない。
特に現在、北朝鮮の核・ミサイル試験、米中と米ロの対決が韓半島に極度の緊張をもたらす北東アジアの厳酷な地政学が平和オデッセイを沿海州に引き渡した。南北の強対強の対決で韓半島は実存的危機に出会った。韓国は危機突破を主導しなければならないが周辺4強の協力なくしてはできない。高高度防衛ミサイル(THAAD)の韓国配備決定で韓米同盟と韓日安保協力は黄金時代を迎えたのに対し、中国とロシアの反発を早期に鎮火しなければ韓半島は再び冷戦、もっと悪ければ熱戦の戦場になりかねない。こうした危機状況の出口戦略の端緒でも探してみようと沿海州を訪れたのだ。沿海州はプーチン大統領の新東方政策と韓国のユーラシアイニシアチブが出会う接点だ。