野党ハンナラ党・朴槿恵(パク・クンヘ)代表が刃物(カッターナイフ)を持った男に襲われた事件が、韓国社会に大きな衝撃を与えている。ジ・チュンホ容疑者は、失業・貧困・長期服役への不満など「反社会」の不満を抱いていた。だが、そうした不満は全く新しいものではない。やつ当たりの対象(女性政治家の顔)と手法(遊説会場、カッターナイフ)が極端であることが問題だ。
だから、あらゆるコンフリクト(葛藤)が増幅される来年の大統領選で、類似なテロが再発し、深刻な混迷に陥る可能性を懸念する声もあがっている。そうしたテロが可能な韓国社会の底辺を今からでも見回らなければならない、との見方が多い。社会学者は、社会に憎悪・対立・弛緩の風潮が広がっている、と指摘する。