【社説】韓国への戦作権転換、北核危機解消後でも遅くはない
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.09.30 11:14
韓半島(朝鮮半島)の安保が北朝鮮の水爆実験成功で危機を迎えているが、韓国政府は時ならぬ戦時作戦統制権(戦作権)の転換を加速している。文在寅(ムン・ジェイン)大統領が一昨日、京畿道平沢(ピョンテク)海軍基地で開かれた「国軍の日」行事で戦作権を早期に取り戻すと述べた。韓国が主権国として戦作権を行使するのは当然だ。しかし北核の脅威がピークを迎えている非常時期に突然、戦作権を取り戻すというのはあまりにも危険な発想だ。
戦作権転換の話は盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権で出てきた。当時はまだ北核解決のための6カ国協議が進行中であり、核開発までには時間があった。このため盧大統領は北核が解消すると仮定して戦作権の転換を推進した。しかし今はその前提が崩れている。国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務総長は昨日、「北朝鮮の核兵器開発が非常に速く進行している」と述べた。北朝鮮は今年末ごろ核兵器を配備する見込みだ。韓米が「条件に基づいて戦作権を転換」することにしたのは、こうした状況を勘案してのことだ。