人工知能（ＡＩ）コンピュータ「アルファ碁」の登場で多くの人はダボスフォーラムが話題として提示した第４次産業革命がすでに始まったという事実を実感している。第４次産業革命の核心はＣＰＳ（Ｃｙｂｅｒ　Ｐｈｙｓｉｃａｌ　Ｓｙｓｔｅｍ）、すなわちサイバー物理システムの拡散だ。ＣＰＳとはＡＩ、ビッグデータ、モノのインターネット（ＩｏＴ）を基盤に、ビッグデータの解析能力が強化されたサイバー世界と物理的現実世界が互いに疎通し知能的に制御されることをいう。

第４次産業革命はＣＰＳを活用して自動車などすべての機器が人工知能を通じ人のように認識し、疎通し、判断する、賢いロボットに進化するだろう。製品を生産する工場と私たちが暮らしているインフラ・環境をより知能的なシステムに変形させ、人間の生活・社会・産業を画期的に変革させることも含む。

どの国がこうした第４次産業革命を主導しうまく適応して生き残ることができるだろうか。スイス最大の銀行ＵＢＳは韓国を２５位と評価した。これは１２位の日本、１６位の台湾より大きく後れを取るもので、２８位の中国をかろうじて上回る位置だ。特に第４次産業革命でどの国が勝利するのかを決める激戦地となる無人自動車をめぐって比較してみると、韓国は米国、日本、中国に比べて大きく遅れている。

現代自動車が数日前に韓国で初の自動運転車の公道走行許可を政府から得たと報道され話題になった。だが日本のトヨタ自動車はすでに３年前の２０１３年に公道走行許可を受け試験を始めた。さらに驚くべきなのは中国政府が深セン市で２０万台の車に電子ＩＤを装着しリアルタイムで運行状況を把握する野心あふれるプロジェクトに着手した事実だ。自動運転のためのインフラ構築に出たことを意味する。

無人自動車で最も先行している米国を代表するグーグルの無人自動車は累積２２０万キロメートルの無事故を記録した。アップルもタイタンプロジェクトチームを作り２０１９年にアップルのロゴが付いた自動車を発売するために拍車をかけている。ゼネラルモーターズ（ＧＭ）は今後無人自動車の大きな需要者になるライドシェアリング会社のリフトに５億ドルを投資し、無人自動車ベンチャー企業のクルーズオートメーションを１０億ドルで買収した。


【時論】２０２０年の無人自動車時代を準備しよう＝韓国（２）