【コラム】旧正月に考えてみた韓国の親孝行文化
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.02.12 16:53
ソルラル(旧正月当日)を控えて韓国の友人と親に小遣をどれくらいあげるべきかをめぐって話をしたことがある。友人の考えを聞き、突然両親のことを思い出して恥じ入ってしまった。私と弟は親に小遣をあげたことなく、あげようと考えたことすらなかったためだ。帰宅しても自分が親不孝なのではないか、でなければ韓国とイタリアの文化の差というだけなのか、ずっと気になった。その日の夜、イタリアにいる母に電話をして訪ねてみた。「私たちが小遣をあげなくて薄情だと思ったことはありますか?」と。母は「私もパパもお前たちからお金を受け取るなんて期待したことがない。当然、薄情だと思うこともなかった。もし、お金をあげると言われてももらわなかったと思う」と答えた。そういえば昨年の春、両親の結婚35周年に合わせてパリ旅行をプレゼントしたいと言ったことがあった。その時も両親は遠慮した。
私たちの両親だけでなく、多くのイタリア両親は普段は子供たちから小遣いをもらおうという気持ちはなく、ただ必要なことが起こった時には助けてほしいと求めれば当然応じると思う。イタリアのようなカトリック文化圏では親孝行に関連したもので唯一の教育が、聖書に出てきた十戒のうち4番目の「汝の父と母を敬え」だ。儒教文化圏である韓国では「父母の恩に報いなければならない」として孝行を強調する表現や慣習が多い。