【社説】MERS克服のため「愛国的消費」を考える時=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.06.25 10:34
「最近の韓国経済はスリッパリースロープ(slippery slope=滑りやすい斜面)に立っている」。大韓商工会議所が政府に今年下半期の経済政策課題(3大部門の課題10件)を建議し、現在の危険な経済状況をこう例えた。スリッパリースロープとは「一度入ってしまえば抜け出せず破局に突き進む道」をいう。MERS事態による内需沈滞、深刻化する輸出不振、さらにグローバル景気低迷、円安、グレグジット(ギリシャのユーロ圏離脱)懸念など外部の環境も厳しい。一言で「内憂外患」だ。
財界の主張のように構造改革を通じた経済体質の改善など根本的な対策は必要だ。しかしデパート・大型マートの売上高が前年同期比で5%以上もマイナスとなり、市場の売上高が半分以下に減り、修学旅行と各種行事の中止などで地域経済が破綻している昨今のMERS事態は、短期的な処方が優先されなければいけない。経済は心理といわれる。今の状態では政府のいかなる政策も通用しがたい。構造改革に先立ち、家計は意識的に消費を増やし、企業は雇用および販促活動に乗り出すなど、経済心理を回復させる経済主体の前向きな努力がなければいけない。