煙を感知できない警報器…一般マンションも不安だ=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.01.14 15:08
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マンションの天井についている火災報知機(左側)は、ほとんどが温度70度以上で作動する熱感知方式だ。有毒性の煙が広がっても警報が鳴らない。右側は、隣家のベランダに通じる非常通路を荷物で防いだ様子。板状の壁を足でけると通路が開くが、こうした事実を知る人はまれだ。
12日午前、京畿道議政府市(キョンギド・ウィジョンブシ)Aマンション8階のある家の中のリビング。消防安全設備を点検したペク・ドンヒョン韓国火災消防学会長〔嘉泉(カチョン)大学設備消防工学科教授〕が話した。「敏感な煙感知器ではなく熱感知器だ。火よりもはやく広がる有毒ガスには対応できない」。リビングだけでなく3部屋の天井にあるのも全て熱感知式だった。煙感知器は階段だけに設置されていた。ペク会長は「マンションの火は階段ではなく家の中から発生する」として「こうした形ならば火災時に広がる煙のために人命被害が大きくなる恐れがある」と指摘した。同日午後、ソウル蘆原区(ノウォング)のBマンション。非常階段のあちこちに自転車や捨てられた家具などゴミの山ができている。火事が起こった際に、とても住民たちがすみやかに避難できない状態だった。全21階のうち7階は階段と家の間の防火ドアが全開状態だった。階段に自転車などを入れてドアを開けておいたものだった。一緒に現場を見回ったキョンミン大学消防安全管理課のイ・ヨンジェ教授は「冬はいつ火災が起こるかも分からないので、必ず防火ドアを閉めておかなければならない」と話した。
都市型生活住宅だけではなかった。マンションもやはり所々で消防安全の死角地帯だった。コストを惜しんで性能が落ちる設備を使ったり、入居者がよく知らずに非常用避難路を防いでいたりしたことなどが原因だった。