【コラム】日本映画『笑の大学』…笑いが私たちを救う
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.03.21 15:24
以前のコラムにも登場した「中学生時代のお兄さん」は、(俳優としては)秀麗な容貌ではなかった。「子供が好きそうな、すごく特異な感じ」と母親がケチをつけるのを耳にしながらも屈せず“ファン”であり続けていたのは、深夜ラジオ放送で見せてくれた光るユーモア感覚のためだった。高等学校時は、学校で一番笑わせる先生が好きだった。お気に入りの外国俳優を選べと言うなら(ブラッド・ピットを除いて)ジャック・ブラックだし、タシポギ(いわゆるビデオ・オン・デマンド)を利用してでも必ず見るテレビ番組は『無限に挑戦』と『ギャグコンサート』、良い漫画は多いが「笑わせる漫画が最高」だと思っている。人々を魅惑する多様なスペクトラムの魅力の中からただ1つを選べと言うなら、いつもそんな笑いだった。
もともと人を笑わせるのが苦手でありながら、なぜこんなにユーモアに執着するのだろうか。自分でも気になって「笑いの意味」を追及した作品を探してみた。ウンベルト・エーコの小説『薔薇の名前』や、ベルナール・ヴェルベールの『笑い』、ロベルト・ペニーニの映画『ライフ・イズ・ビューティフル』もあるが、最も印象的だったのは日本の作家・三谷幸喜の『笑の大学』だ。作品の背景は1940年の戦争中の日本の警視庁で戯曲を検閲する検閲官と喜劇作家が行う7日間のハプニングを描いたこの作品は、90年代の日本演劇界を沸き返らせたヒット作だ。2004年には映画化され、韓国でも2008年から大学路(テハンノ)で公演を始めてステディーセラー演劇としての地位を確立した。