【社説】外奎章閣図書の返還、名分よりも実利だ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2010.10.29 17:15
外交交渉で名分と実利はよく衝突する。 名分に執着すると実利を失うことがあり、実利に集中すると小利のために大義を犠牲にしたという批判に苦しんだりする。 このため名分と実利の調和が重要だというが、言葉で言うほどやさしいことではない。 交渉には相手があるからだ。
フランス国立図書館に保管されている外奎章閣図書の返還問題も、結局は名分と実利の対立だ。 どんな形であってもひとまず国内に戻すのが重要だという立場がある一方、正しい形式で正当に返してもらうことが重要だという立場もある。 やさしい選択ではないが、少なくとも外奎章閣図書の返還問題は実利に重みを置くほうがよいと考える。 返す名分が必要なフランスに対抗して、返してもらう韓国までが名分に固執すれば、永遠に解決しない可能性が高いと見るためだ。