【社説】現代車、リコール危機を反転の機会に
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2010.02.25 08:53
懸念していたことが起きた。現代(ヒョンデ)自動車も昨日、韓国と米国で人気販売中の新型ソナタのリコールを電撃的に決めた。トヨタ問題の波紋が広がっている時点であるだけに心配が先立つ。現代車が飛躍している渦中に問題が生じたのは残念だ。これまで伝えられている内容からは深刻な局面になるとは考えにくい。まずリコール台数が多くない。トヨタは年間生産台数をはるかに上回る1000万台をリコールしたが、現代車は数万台水準にすぎない。米国で1300台、国内で4万6000台だ。販売開始からまだそれほど長い時間が経っていないからだ。欠陥も正確に分かっているため、すでに是正措置をした点も幸いだ。原因はドア開閉装置の異常だ。走行中にドアが開くおそれがあるという欠陥だ。しかし現代車はこれをすでに是正したとし、現在生産されている車には問題がないという。リコールの対象が、米国では16日までに、韓国は昨年12月6日までに生産された車に限定された理由だ。
しかし現代車の安全不感症と危機管理能力は懸念される。下手をすると消費者の信頼を失いかねない。リコール決定までの過程がトヨタと似ている点が引っかかる。ドア開閉装置の問題点は、昨年9月の新型ソナタの国内販売直後から絶えず提起されてきた。運転中にドアが開くことも考えられるためリコールすべきだという要求も多かった。しかし現代車は傾聴しなかった。米メディアの指摘があった直後に慌ててリコールを決めた。トヨタと同じ状況だ。消費者の指摘を聞き入れてリコールなどの必要な措置を取っていたなら、こうしたことは起きなかっただろう。