最近の芸能番組は歌手が支えているといっても過言ではない。「ユ・ジェソクとカン・ホドン、アイドルさえいれば芸能番組が成り立つ」という声まで出てくるほどだ。

このように歌手が芸能番組を占領することになった理由は何か。何よりも歌手という職業的な特性にその理由を見いだす人が多い。活動の前に歌手がどれほどメディアに露出するかによってアルバム（音源）の成敗が決まるからだ。

俳優に比べてダンスや歌で視聴者にアピールでき、芸能番組と相性がよい。芸能ブルーチップに浮上した２ＡＭのチョ・グォンはダンスで話題になった後、ＭＢＣ（文化放送）番組「世界を変えるクイズ」(セパクィ）の固定ゲストになり、自分が属する２ＡＭを効果的に知らせた。

放送後に出演者が検索語ランキングに名を連らねると、芸能番組側にも利益が生じる。歌手の名前が検索語ランキングに入る場合、それはほとんど出演した芸能番組が原因になっているからだ。発言の程度が高まれば関心度も高まるのは当然だ。メンバーの秘密の暴露や過去の恋愛の告白がよく活用されている。

いわゆる「安全視聴率」が確保される少女グループも放送局の芸能番組の‘孝行娘'だ。しかしこの過程では放送局と歌謡企画会社間の暗黙的な取引も存在する。歌手が歌謡番組に出演するためには芸能番組に顔を出さなければならないという別名‘パッケージディール’だ。

ある歌謡マネジャーは「ＫＢＳ（韓国放送公社）２歌謡番組‘ミュージックバンク’に出演するには‘スターゴールデンベル’に出なければならず、ＳＢＳ（ソウル放送）‘人気歌謡’に出演するには‘挑戦１０００曲’に出演しなければならない。歌手が芸能番組によく登場する理由だ」と説明した。