「12月20日、夜の12時に地球は大洪水で滅亡するだろう」。はるか遠い宇宙クラリオン惑星から最後の日が切迫したというメッセージが飛び込んでくる。恐怖にかられた信徒たちが指導者であるマリアン・キーチを追いつめられたように見つめる。神が降臨したかのように宇宙人の口の役割をしてきた彼女は「この教えを信じるすべての者は洪水直前、飛行円盤が来て助けてくれるだろう」という救援の約束を伝える。
ついに終末の瞬間、財産も職業も家族も根こそぎ捨てた信徒たちが一堂に集まって飛行円盤を待つ。しかし5分、10分が経って何時間経っても何も起こらない。苦痛と混乱の中、あちこちでわっと泣き出そうとした瞬間、キーチが驚くべき啓示を知らせる。「君たちの心に感服し、地球を滅ぼさないことにした」あっという間に希望を取り戻した信徒たちが先を争って新聞社と放送局に電話をかける。自分たちの堅固な信頼が人類を破局から救ったことを広く宣伝するためだ。