【コラム】G20ロンドン首脳会議、保護主義を防げるのか
10日後にはロンドンでG20首脳会議が開催される。 70年ぶりの世界経済危機をどのように解消し、新しい経済秩序をどのように立てるのかが話し合われる見込みだ。 1930年代の大恐慌当時も、これを克服するため33年にロンドンで国際会議を開いたが、国際協力を引き出すことはできなかった。 結局、経済恐慌はさらに深刻になり、第2次世界大戦という政治的な破局を迎えた。 今回の首脳会談も今後の世界政治経済の行方に大きな影響を及ぼす見通しだ。
現在世界が直面しているジレンマの核心は、世界経済と世界政治の発展速度がお互い異なるという点にある。 経済活動は世界レベルに拡大・統合されてきたが、そこから生じる様々な問題点を補完・管理するための政治権威体、例えば世界政府のようなものがない。 今でもあらゆる政治的決定の最終権限、主権は個別の国家にあり、各国は自国の国家利益を最優先にする。 このため国際協力は難しい。