政府は自動車業界が無紛糾など労使大妥協を宣言することを前提に、自動車購入補助金を支払う策を進めている。中古車を新車に買い換える消費者に政府が一部資金を補助するもの。これにより消費者はより安く車を買うことができ、自動車業界はいまより多くの車が売れ経営もスムーズになる見通しだ。経済全体では、消費が増え内需が盛り返す効果がある。

知識経済部関係者は１７日、「内需を盛り返すために自動車購入補助金が必要だと判断し、企画財政部など関係官庁と協議している」と述べた。また、「自動車補助金は特定産業に優遇を与えるもので、国民が共感できなければならない。そこでストが頻発する自動車業界の労使大妥協を前提にするもの」と説明した。企画財政部は自動車購入補助金を今月中に設け、追加更正予算案に盛り込むかを検討中だ。

排気量の小さい車に乗り換える場合にはより多くの補助金を与えることも検討している。内需拡大とエネルギー節約で温室効果ガスの排出を減らす効果を得たいとの意図だ。数年以上使っている中古車を処分する際に補助金を支払うか、支払い対象に輸入車を含めるか、いくら支払うかなどは定まっていない。

政府はその代わり、自動車業界に無紛糾制限と賃金削減を通じたワークシェアリングを求めることにした。自動車価格引き上げも要求する方針だ。１９９７年の通貨危機当時には自動車業界が現金１回払いでの購入者に最大３０％までディスカウントして販売していた。自動車購入補助金は現代（ヒョンデ）・起亜（キア）自動車グループ傘下の韓国自動車産業研究所が９日に国会知識経済委員会主宰で開いた自動車産業活性化懇談会で正式に提案していた。