「娘がもぞもぞと話すと、どんなにかわいいかわかりません。スタンドの明かりを弱くして子供を抱くと天井に影ができます。すると“天使が来た、天使が来た”と言って遊んでやります。ひざに座らせ、指でピアノの鍵盤を叩いてあげたりもします。そのたびに心が温かくなります」－－。

作曲家兼ピアニストのイルマ（３２）は、７カ月になる娘ロウンにべったりだ。「私の血筋を引く子供から音楽的なインスピレーションをたくさん受けています。１人の時には感じることができなかった感性を音楽で温かく表現ができるようです」

昨年７月に女の子が生まれた彼は、その翌月、軍（海軍軍楽隊、広報団）を満期除隊し、音楽活動を再開した。昨年１０月６枚目のアルバム『Ｐ．Ｎ．Ｏ．Ｎ．Ｉ』をリリースしたのに続き、１１～１２月、全国一周コンサートを開いた。２２都市を回って直接聴衆と会った。今月初めからＫＢＳ１ＦＭ『世の中のすべての音楽』ＤＪを担当し、新たな領域を開拓している。クラシックだけではなく、クロスオーバー、映画音楽、ラテンアメリカ、ロシア、アフリカ、北ヨーロッパ音楽まで多様なジャンルを紹介する番組だ。

「１人でブースの中に入って音楽番組を進行するのですが、初めの数日間は、やたらに緊張ばかりしていました。緊張して曲目をまともに言えなかったり、外国人の名前を間違って紹介したりしてしまいました。もちろん、今はだいぶ慣れました。リスナーたちの多様な事情を見ていたらＤＪである私がむしろ癒してもらう感じです」


「２歳年上のクォン・サンウが兄さんと呼んでくれる」（２）