こうした動きは２００３年に東京都教育委員会が都立高校に学校経営計画を義務付けてから始まった。高校は、「東大合格者２０人以上輩出」「早稲田・慶応・上智で合わせて１００人以上合格」といった具体的な目標を掲げた。

高校平準化で名声を失った日比谷高校など名門公立高校が先導し、全国の小中学校に拡散した。福岡県八女市は２００４年に小中学校に学年末の学力テストの共通目標を設定した。小学６年生と中学３年生の共通目標を平均７５点、６５点に決定し、結果はこれをはるかに上回る８４．３点、７２．８点だった。

岩手県の場合、小学校の教育目標に漢字と日記のほか、縄跳びで３０回以上前回し跳びができる」というような個性ある内容も追加した。

日本は１９８０年代に学校を序列化するという指摘から東京都をはじめ、山梨県・愛知県・長崎県など１４都府県で高校総合選抜制を実施した。しかし公立学校の生徒らの成績は落ち込み、優秀な生徒は私立学校に集まったことから、学校選択制を採択することになった。現在も総合選抜制を実施している地域は京都府と兵庫県だけで、兵庫県は２０１０年に学校選択制に転換する予定だ。日本政府はまた、主要科目の授業時間を増やし、教員の実力向上に向けた競争体制を導入するなど、教育改革も活発に進めている。




日本「学力向上マニフェスト」宣言（１）