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韓経:【コラム】デジタル韓国、アナログ日本

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.08.30 10:46
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よく、韓国経済は数年または数十年の差を置いて日本経済に似ていくといわれる。その兆候として少子高齢化と低成長が日本の前轍を踏んでいるという。このような言葉は、一部の皮相的な兆候が似た形で表れるのを指摘しているにすぎない。両国の経済の間にはその根底にある考え方の違いが大きく、冷静な診断と理性的な対処が要求される。韓日経済の根本的な違いを「広く浅くvs狭く深く」、「デジタルとアナログ」、「フロー(flow)とストック(stock)」という3つの軸を中心に見てみよう。

まず「広く浅く」と「深く狭く」を取り上げよう。変化が激しい韓国では一つのことに集中して一見識を持つのが非常に難しい。こうした環境で生き残ろうとする行動パターンができてくると、あちこちをのぞき込んで「何かお金になることはないか」という方向を求めることになる。韓国が「広く浅く」という「博浅」の一般人(generalist)を多く量産する理由だ。粘り強く突き詰めていく日本では各自に与えられたことに忠実であることを督励する。自分の役割にとどまり、塀の向こうまでのぞこうとしない。一つの井戸を掘るケースが多いため、「狭く深く」という「狭深」の専門人(specialist)が布陣する。韓国の一般人は騒がしく忙しいが、日本の専門人は静かに忙しい。

 
次に「デジタルとアナログ」に対比される悲喜双曲線だ。ほとんどすべての産業で遅れていた韓国が日本に追いついて上回る分野が情報通信技術(ICT)産業だ。あちこちを行き来する韓国人のデジタル属性がICTによく合ったからだ。一方、日本人は組織内の人と連携し、これまでの方式を少しずつ改善していくアナログ思考に慣れている。このため日本はアナログ技術と合う自動車・機械装備産業で強さを発揮する。デジタル韓国、アナログ日本だ。サムスンのスマホ「ギャラクシー」が現代車よりも今後、日本市場で受け入れられる可能性が高いということだ。

最後に「フローとストック」で表される部分だ。大陸と日本の間にぶら下がるように位置する韓半島はあれこれとすべて流れるフロー(flow)属性が見える。積もった資産をすぐに減らしたり膨らませたりもする。所得・消費・貯蓄のようなフロー変数と資産・負債・資本のようなストック変数の間にも高い相関関係を見せる。一方、大陸の端に島として存在する日本はいろいろなものを積み上げていくストック(stock)素質がある。どんどん使っていくよりも節約を一つの文化のように考える。日本のバブル経済崩壊(1990年代初め)以降を「失われた20年」というが、底をつくどころか世帯あたりの貯蓄額は増えている(2010年1657万円、2015年1805万円=家計調査)。

上に挙げた3つの軸はそれぞれ韓国と日本を対比した表象だ。「広く浅く」という「博浅」の一般人、速い反応を追求するがなぜか不安が含蓄されたデジタル、悪いものも変えて良いものも変えるフロー、これらの属性は韓国の気質を象徴する。「深く狭く」という「狭深」の専門人、反応は遅いが安定感を内包したアナログ、良いものも積もり悪いものも積もるストック、これらの属性は日本の内面を表す。

韓日間の一長一短を補完する国が隣にあるというのはお互いに幸運だ。至難のことであっても相手国を活用した、「広く深く」という「博深」の追求、デジタルとアナログの均衡、フローとストックの調和が高い品格と豊かさをもたらしてくれる。

クク・ジュンホ横浜市立大経済学教授

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