【コラム】造物主と建築主、そして伊丹潤
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.08.27 10:45
建築家・伊丹潤(1937~2011)は韓国と日本の間の境界人だ。僑胞(海外在住韓国人)2世として日本に生まれ、生涯韓国国籍で「ユ東龍」という名前が記された韓国パスポートを使って生きた。容易ではなかった一生だっただろうと想像される。
「伊丹潤」は姓の「ユ」の漢字が日本で常用漢字として認められていなかったため作った一種の芸名だ。生まれて初めて韓国行きの飛行機を乗った空港の名前「伊丹」と、親しく交流していた韓国人作曲家・吉屋潤(キル・オクユン)の「潤」(日本語の発音でジュン)からとってきた。韓国という故郷に対して望郷の念を持っていた気持ちが伝わってくる。