ますます日本に似ていく韓国経済、金利低く資金あふれても回らない
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.04.03 08:19
韓国銀行が昨年11月に基準金利を引き上げた。だが市場金利はむしろ下落している。市場の代表的金利である3年物国債利回りは昨年10月の2.09%から今年3月には1.68%まで落ちた。銀行の企業向け貸付金利は小幅に上昇したが、家計向け住宅担保貸付金利は1月に3.12%で昨年5月の3.49%から下落傾向を持続している。市場金利を決める要因を考慮すれば金利は中長期的に下方安定傾向を持続する可能性が大きい。
ちょうど米国でも世界経済の不確実性が増大するにつれ金利引き上げが止まった。米連邦準備制度理事会(FRB)は先月20日に基準金利を現水準で据え置き、9月には量的緊縮(QT)政策を終了すると明らかにした。2年ぶりに2大緊縮カードに終止符を打った。韓国銀行も金利引き上げの圧迫から抜け出し国内市場金利は再び下方基調に転じる可能性が大きくなった。果たしてこれが韓国経済に薬になるか毒になるか。あるいは日本のようにいくら金融を緩め金利を低くしてもお金が回らない「流動性の罠」に陥るのではないだろうか。
市場金利には未来に期待される経済成長率と物価上昇率が含まれている。最近の低い市場金利は名目成長率が下落するだろうという期待を反映している。実際に実質成長率は下落している。現在の韓国の潜在成長率は2.9%程度と推定される。昨年から15~64歳の生産可能人口が減り始めており、韓国企業は相当高い水準の資本を蓄積した状態のため投資増加率も次第に鈍化するほかない。結局潜在成長率はさらに低くなるものとみられる。潜在成長率を決める残るひとつが総要素生産性だが、これもやはり1日で向上するものではない。