数千億ウォンのゲノム編集特許権めぐり議論…ソウル大「奪われたのではない」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.09.10 13:07
ゲノム編集分野の世界的大学者と認められている基礎科学研究院(IBS)遺伝子矯正研究団のキム・ジンス団長が国政監査シーズンを控え「特許横取り」問題に巻き込まれた。未来革新技術として浮上しているゲノム編集関連の最新技術を持つ企業は世界で10カ所だけで、韓国ではキム団長が筆頭株主のツールジェンが唯一だ。
ハンギョレ新聞は8日付で「共に民主党」のパク・ヨンジン議員室が入手した資料を基に、「『世界的科学者』キム・ジンス、数千億ウォン台の特許横取り」という見出しの記事を報道した。これによると、キム団長がソウル大学教授時代に国家研究開発費の支援を受けて世界的な特許である「CRISPRゲノム編集」を開発しながら、本人が筆頭株主であるツールジェンが開発したものとして横取りし、ソウル大学はこれを知りながらも黙認・幇助したと報道した。パク議員は「10月の国政監査時に細かく問い関連者の問責を要求したい。公的費用が投入されて開発された知識をいくつかの操作と虚偽報告で私有化できるシステムに手を入れなければならない」と話した。
これに対しソウル大学は9日に報道資料を出し、「ソウル大学が数千億ウォン台の特許権を奪われたという内容は事実と異なる」と反論した。ソウル大学は職務発明褒賞金の配分は指針に基いて学内すべての研究者に同一に適用されており、キム前ソウル大学教授も同じだと伝えた。特に「数千億ウォン台の特許」に対しては、「すべての特許に対し今後の事業化成功を仮定して技術移転料を策定するなら事業化自体が不可能なこと」と主張した。ソウル大学はまた、ツールジェンがソウル大学に株式10万株を発展基金として移転しており、これは現在の株価に換算すると約134億ウォンの価値に達すると言及した。