北朝鮮、米朝高官級会談一日前に急きょ延期…核リストの接点を見出せなかったか
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.11.08 09:57
米国の米朝高官級会談の公式発表(現地時間5日午後5時15分)から延期発表(7日0時1分)までは30時間がかからなかった。国務省が会談の延期を深夜に発表したこと自体が稀な場合だ。国務省のヘザー・ナウアート報道官は7日、高官級会談の延期理由を尋ねる中央日報の書面質問に「現在では声明で明らかにしたこと以上には提供できる情報がない」と答えた。外交部高位当局者も延期の理由に関して「米側から説明は聞いたが、どちら側がどのようにしたかは国務省の声明を参考にしてほしい」と発言を控えた。今回の会談の当事者は米国と北朝鮮なので韓国政府当局者が経緯を説明したり、解釈を付け加えたりするのは適切でないという判断からだ。スティーブン・ビーガン米国務省対北朝鮮政策特別代表は会談の延期を公式発表する前にカウンターパートである李度勲(イ・ドフン)外交部韓半島(朝鮮半島)平和交渉本部長に電話して関連事項を説明したという。
外交部高位当局者は「遠い道のりの途中であり得ること」とし「米国側が公式発表で日程を改めて決めるといったことに注目してほしい」とも呼びかけた。「無期限延期と見ることは難しく、ただの延期」と話した。政府は公式確認をしていないが、延期を求めた側は北朝鮮側だという。詳細に理由を明らかにしたわけではないという。北核6者会合の首席代表を務めた韓半島未来フォーラムのチョン・ヨンウ理事長は「会うことにした日時を延期したり、約束して出てこなかったりするのは北朝鮮との交渉過程でよくあること」とし「さまざまな理由を挙げるが、北朝鮮にとっては会談を延期するのが大したことではない」と話した。8日、ニューヨーク会談のためには6日ごろ、北京空港に金英哲(キム・ヨンチョル)北朝鮮労働党副委員長が現れるべきだったが、そうではなかったという。
今回の延期をめぐって本格的な核交渉テーブルに座る時点になると北朝鮮が過去の「交渉教本」を再び持ち出したという分析が出ている。ただ北朝鮮がかつて駆使してきた「瀬戸際戦術」とは違いがあるという指摘だ。5月、金桂冠(キム・ゲグァン)北朝鮮外務省第1次官と崔善姫(チェ・ソンヒ)外務次官が相次ぎ談話を発表し、荒々しい表現で米政府とマイク・ペンス副大統領を非難すると、ドナルド・トランプ米大統領が米朝首脳会談を電撃取り消してしまい、慌てた「学習効果」があるためだ。