【中央時評】韓国政府の偶像になった所得主導成長(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.11.07 13:36
5日に青瓦台(チョンワデ、大統領府)で文在寅(ムン・ジェイン)大統領に会った野党院内代表の感想は少しずつ違った。「大統領も所得主導成長の限界をある程度感じているようだった」(金聖泰自由韓国党院内代表)、「少しではあるが所得主導成長の認識に変化があった」(張秉浣民主平和党院内代表)、「それでも政策基調を変える考えはあまりないようだ」(金寛永正しい未来党院内代表)…。
個人的に金寛永(キム・グァンヨン)院内代表の観戦評に一票を投じたい。「行ったことがない道を行く」→「我々は正しい道を進んでいる」→「過去に戻ることはできない」…。文大統領の所得主導成長は信念として固まった。その副作用さえも「経済体質を転換する過程での陣痛」と考える。5日、張夏成(チャン・ハソン)政策室長は預言者のように「来年は所得主導成長の効果を感じることができるだろう」と予言した。いつのまにか所得主導成長は経済政策を越えて文在寅政権の集団信仰になってしまった。
本当に来年は良くなるのだろうか。文在寅政権は所得主導成長を死守するために最近、2つの総力戦を見せている。一つは統計との戦いだ。公企業に1、2カ月間の短期バイトでも5万6000件ほど作るよう催促している。姑息な手段を使ってでも雇用指標を粉飾しようということだ。もう一つは予算闘争だ。今年7.1%増加した超拡張予算に続き、来年はなんと9.7%増のウルトラスーパー予算を進めている。実際、現政権が信じる唯一の政策手段は財政しかない。ほとんど財政中毒レベルだ。