【コラム】文大統領、善意は無能の免罪符でない(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.11.06 13:10
一点一画も変えられない至高至善の政策は世の中にない。やってみてだめなら立ち止まらなければいけない。所得主導成長をさらに進める前に、低所得層のための財政支援が機能しているかを確かめなければいけない。中間で漏れることがあまりにも多い。革新成長を論じる前に企業の意欲を引き出す必要がある。財界人を犯罪者扱いする雰囲気で誰が積極的に事業をしようとするだろうか。公正経済を話すのなら刀剣を握る政府から自らに厳正でなければいけない。非効率と非正常を正すことに関しては全権を与えて経済副首相や政策室長を迎えなければいけない。
文大統領は施政方針演説で一人の国民も差別を受けない「包容国家」を強調した。しかし現実はそうでない。問題があったかどうかに関係なく過去の政権と関係がある人物はすべて積弊に追い込む雰囲気だ。包容をいうが、実際には排除と清算が乱舞している。すべての過去には影もあり光もある。過去はすべてなかったことにしてゼロベースで新しく始めるというのは傲慢であり独善だ。歴史的に進歩が失敗した主な理由でもある。